生産者の手から、健康な大地へまかれた一粒の種が、芽を出し実をつける。
それはいつしかあなたの手に渡り、食卓の一員としてお口に運ばれ、あなたの血となり肉となる。
美味しくて確かな素材は、多くの手を加える必要もなく、
ただ、それぞれが生き生きと個性を発揮するように組み合わされば十分だ。
信頼できる生産者が私たち料理人に手渡してくれた実りに、
私たちはほんの少しだけ手を加えて、より良い形であなたに届けたいと思う。
大切な心身を支える食事のもとだからこそ、
温もりや優しさをそのまま手渡すように、「手から手へ」と届くほうがいい。
そしてそれは誰の手からどのように生まれたものなのか、
あなたがより感じられるものの方がいい。